HSP製実行ファイルの XPビジュアルスタイル化
Windows XP環境では新しいウィンドウデザインスタイルとして Luna(ルナ) が採用されています。ボタンの角部分が丸みを帯びていたり、半透明色といった雰囲気の表示だったりと、オブジェクトのデザインが従来のもの(クラシック)と変わりました。デフォルトのHSPでは、このスタイルを利用した表示はできません。そこで、一般的には、
ということになりますが、実行ファイルとなるファイル(hsprtなど)に対して、あらかじめ manifestファイル のデータを埋め込んでおくと便利です。こうしておけば、別のソフトを利用する必要はありません。
1. 必要な ソフトこのセット一式には以下のファイルが含まれれています。
そして、別途 リソースエディタ
を用意する必要があります。有名どころは 「eXeScope」(シェアウェア) や
「Resource Hacker」(フリーウェア)
です。ここでは 「Resource Hacker」 の方を使います。
2. XPスタイル化HSP付属のスクリプトエディタで普通に作成される実行ファイルの場合を例に手順を説明します。
これで必要なファイル hsprt_xp.hrt が出力されました。このファイルはHSP本体以下にあるフォルダ 「runtime」 に入れておいてください。 で、実際に実行ファイルを作成するには、start.ax の作成と PACKFILE の編集、という一連の作業が終わった後に、HSPに付属している ランタイムマネージャー(hsperun.exe) で実行ファイルを作成することになります。このランタイムマネージャーの [使用するランタイム] で、この hsprt_xp.hrt ファイルを選択して実行ファイルを作成すればOKです。 なお、拡張ランタイムを利用する実行ファイルの場合は、「Resource Hacker」 を使って 拡張ランタイム(*.hrt) に対して同じように xp.res ファイルを追加してやればOKです。
3. 注意点(1) XPビジュアルスタイル化した場合に、input命令 や mesbox命令 に関して注意すべき点があります。HSPマニュアルの [プログラミングマニュアル1・言語仕様ガイド (hspprog.htm)] → [5.プログラミングの注意点] → [WindowsXPへの対応について] を参照してください。 (2) すでに出力されているHSP製実行ファイル自体に xp.res ファイルを追加する手段もあるのでは?、と考える方がいるかもしれませんが、これは不可能です。リソースエディタを使って xp.res ファイルを追加するまでは問題ありませんが、その後、HSPが持つ改変チェック機能により実行ファイルが起動できません。
4. 履歴2005. 3. 27 2005. 3. 5
5. クレジットResource Hacker は Angus Johnson氏
が製作されたソフトです。 書いた人: Kpan |